きっかけ

私は山が好きなので時々山のことを調べています。
北海道の山について情報を集めていたとき、星野道夫のヒグマ襲撃事件に関する情報が目にとまりました。
TBSの番組収録中にカムチャッカで起こった星野道夫のヒグマによる死亡事故に関するもので、TBSからは報告書も出ています。
その報告書の詳細はwikipediaにも記載されています。
私はこの報告書を読んだ時とても違和感を感じました。

違和感

この報告書を読むと、この事件は「星野道夫の無謀な行動による自業自得」のように書かれています。
星野道夫の写真集やエッセイが好きだった私にはとても納得できないものでした。
できればこの報告書に書かれているアメリカ人の写真家に会って、直接話しを聞きたいと思っていました。

星野道夫 永遠のまなざし

そんな時に見つけたのがこの本です。

星野道夫と親しかった新聞記者やアラスカの友人がヒグマ襲撃事件について調べた結果が書かれた本です。
この本にはそのアメリカ人の写真家だけでなく、事件当時ガイドをしたロシア人にも直接会って話を聞いた内容が書かれています。
この本を読んでやっと自分の中にあった違和感が晴れました。

結論

本当はたくさんの人にこの本を読んで欲しいのですが、忙しくて読めない人も多いと思いますので、簡単に思いっきりざっくり結論を書くと、
「無謀な行動による自業自得」
ではなく
「異常なクマによる不幸な事故」
です。

問題

私が今回とても心を痛めたのは、ネットの中にこのTBSの報告書だけを読んで星野道夫を誹謗する書き込みがいくつか見られたことです。
最初は「なぜそんなことを書くんだ?」と思いましたが、星野道夫を全く知らない人がこの報告書だけを読めばそう感じることもあるような気がしてきました。
問題は「永遠のまなざし」の本が出版されて10年以上が経つというのに、今だに最初のTBSの報告書が拡散され独り歩きして、偉大な写真家の名誉を傷つけていることです。

意外な一面と撮影の姿勢

この本には事件の究明調査だけでなく、アラスカの友人による星野道夫との思い出話も書かれています。
その中で星野道夫の意外な一面が書かれており、とても驚くと同時に写真撮影に臨む姿勢についてはとても参考になりました。
ぜひたくさんの人にこの本を読んで欲しいです。

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